鬱を気取るほど格好の悪いことはない

今日から10月。土曜日なのでお休み。
「トリトリオフィス選抜女子秋の朗読会」というものに行ってまいりました。桜カンナさんがご自身のブログで宣伝していて、特に予定もないし行ってみようかなと。我ながら大規模イベントを忌避する方向にあるというか、人ごみが嫌いになってきたというか。たまーに人がいっぱいのイベントに行くと帰りたくなるもんなぁ。
その世界で話題になっているとか、人がたくさん来るとか、そういうことに惑わされなくなってきたというのは良い方に解釈しすぎかな。単純に行きたいところに行っているだけ、行きたくないところには行っていないということなんでしょう。幸いなのか不幸なのか、あんまり繋がりもしがらみも作ってこなかったから、付き合いで参加なんてこともないし。
さて、今日の場所は市ヶ谷。会場が「トリトリオフィス稽古場」というのも逆に特別な雰囲気があります。
市ヶ谷は休日だからかあまり人がいなくて、いい雰囲気。千代田区なんだね。早めに着いたのでちょっと歩いてみたら靖国神社がありました。普段は地下鉄を乗り継いでしまったりするから、土地勘は身につかないままだけど山手線の枠内ってそんなに広くない。
稽古場はビルの地下。小さめの舞台に、パイプ椅子。内輪の発表会に紛れ込んだ感じ(というか事実その通りなんでしょう)。
A公演とB公演に分かれていて、A公演だけ見てきました。カンナさんはA公演のトップバッターで、竹内仁美さんという方と一緒に「初キス」という、女子中学生のファーストキスのドキドキを演じる朗読劇でした。
カンナさんは堂々としていて、お芝居は慣れている感じ。こういうのはやっぱり場数が重要なんだろうなぁ。イベント見るときは「あれを自分ができるか」という視点で見ることが多いのですが、観客数の多寡に関わらずもう絶対に無理。人前で話すとか演技するとか…。
他の方々もあっぱり堂々としていて、好きでやってる世界なんだろうけど、それなりの適性もあるんだなぁと思う。適性があるから好きとも言えるか。
お話としては、女子中学生の恋愛模様ということを考えると一義的には萌えなんだけど、恋愛関連では恵まれた学生時代を送れなかったワタシとしてはイマイチ感情移入できない気持ちもあり複雑でありました。サッカー部とか超エリートだよな!
A公演は「初キス」も含めて、3つの朗読劇。他は「料理」というヤツと「注文の多い料理店」。
「料理」は風邪を引いて寝込んだ主婦の、その2人の子供と夫に対する心理を描くような小編。料理を当たり前のように作ってくれるお母さんはありがたいね。そういうのって失ってみないと分からないんだよなぁ。失う前にその欠片ほどでも類推できる人が頭のいい人なのかもしれない。
主婦目線の話なので、男性としては身につまされる。スイマセン。
余談だけどさ、彼女や奥さんが出来たら、こういうパートナーが寝込むようなシーンでは精一杯優しくしようと思うじゃん?実際にそういうシーンになってみるとなかなか想像していたようには振舞えないものですよ。理想と現実のギャップ。
注文の多い料理店」は、子供の頃に読んだきりで、ぼんやりと筋は覚えていたものの再確認できた。言葉遣いが時代がかってて、そういうのも雰囲気が出ていいと思った。
作品のチョイスも重要な要素なんだと思うけど、誰もが知ってる作品をやるのも選択肢の一つかも知れません。ストーリーを理解しようとする注意力が要らないから、その分演技に集中できるという意味で。
とまあ、こんな感じでした。トータルで1時間ちょっと。B公演も見ていこうかなと思ったけど、休憩が1時間あるというので退席。皆さまの今後のご活躍をお祈りさせていただきます。
その後は、会場がちょっと暑かったこともあり、外気のあまりの心地よさに、秋葉原まで歩いて見ようと決意。
のんびりてくてくと靖国通りを。九段下の九段会館、神田の古書店街を通り過ぎ、ほどなくアキバ駅前の見慣れた風景を見慣れない角度から見ることとなりました。歩行時間は1時間くらいだったかな?
でも折角の秋葉原では何の買い物もせず。物欲なくなったなぁ。