輝いた季節

彼女をどうにかして抱けないものかと
妄想を巡らせた挙げ句
遂には反社会的的な手段にまで
考えが及んだ頃のはなし


白昼、彼女の恋人を刺し殺して
その亡骸の見つめる
恋人たちの寝所で泣き叫ぶ
彼女を思うままに犯すんだ


倫理とか道徳とかとは別の理由
やがて夏の西日がすべてを
腐敗させることが分かっているから
ボクはそれをしないだけだった


輝いた季節を終えて
たとえ彼女が目の前で微笑んでも
ボクはきっと(悲しいことに)
自制してしまうだろう