あまりものたち

あまりもの同士が
くっついたような
ボクたちふたりは


お互いがお互いに
満足しないまま
不平等な条約を
締結させられた気分で
ただ独りよりはまし
という理由でいっしょにいた


愛とか恋とかというより
妥協や諦め、それでも
抱き合ううちに自然に
別の姿になるのかと
期待しながら、やがて
古びて汚れて渇いてひび割れた


絡み合う二本の枝は
たくさんの空隙を抱えたまま
その棘で痛点を刺すことで
つながっていた