寒くなってきたので星を見にいきませんか

ドラクエ4クリアしました。プレイ時間はのんびりやって50時間に満たないくらい。SFCでプレイした頃は随分長いゲームのように感じていたのですが、あっさりクリア出来てしまった印象。やっぱり今のゲームの方がやり込み度は高いよなぁ。ボクの場合、はまり込むと余暇時間を殆どゲームに費やしてしまうので、やり込み度が高いのも考えモノなんですけどね。
とにかく、久々にやったドラクエ4、なかなか面白かったと言っておきます。でも旧作の焼き直しで5000円というのはチト高いような気もするね。
話は変わりますが「いつか王子駅で」(堀江敏幸)という小説をここ数日通勤途中に読んでいて、今日読み終わりました。一つの文章が長い特徴的な文体で、ストーリーよりもその文章を読み下すのが途中から楽しくなってきた。
ちなみに冒頭の一文を紹介すると

やはり正真正銘の極道者だった時代があるのだろうか、左肩から上腕にかけてびっしりと彫られた紺青の龍の刺青が湯あがりに火照った肌からひときわ色濃く浮き出し、小柄な身体を拭くために両腕を動かすたびところどころ金を蒔いたふうの龍の胴体がうなって顔見知りの常連客たちをも黙らせるほどの迫力があるのに、まるで生きているようなその龍の昇天を助けようというのかひとしきり水滴をぬぐい取ると、脱衣場に備えつけてあるぶらさがり健康器の下に立って鉄棒競技の開始を告げる姿勢で気をつけをしながら顔をあげ、ひょいとバーにつかまったままながいこと背筋を伸ばしているのだったが、無事に着地をすませると、順番待ちをしている様子の客たちにたいしてなのかそれとも自分自身にたいしてなのか、健康に留意せねばな、と低くつぶやき、そういうときだけ留意なんて言葉を使うものだから、まわりの人間はふっと感心してしまうのだった。

…とまあ、こんな感じ。これで一文。学校の作文だったら適度に。を入れなさいとか言われたりして、悪文という評価を下されてしまうのかもしれないけど、作家の個性が文体に現れるならこんなに個性的な文章も珍しい。例えば長い英文を上手に和訳できると嬉しいじゃない?それと似たような感覚かなー。